セルン(サーン、又はCERN)について

当社は最初のLHC(Large Hadron Collider) のCFC製コリメーター部品を2005年にCERNに納入しました。

CERNをご存じでしょうか?多くの日本人にとってCERNはなじみのの少ない組織と察せられます。

CERNは素粒子、原子核研究が目的の研究所で日本語で欧州原子核研究機構と訳され、フランス語からセルン、又は英語からサーンと発音されます。メンバーはヨーロッパの21か国とイスラエルで日本はオブザーバー国の1つに名を連ねています。

LHC(Large Hadron Collider)は大型ハドロン衝突型加速器と訳され、スイスとフランスの国境の地下にあり、現在、世界最大の粒子加速器です(周囲27キロメートルで概ね、東京の山の手線の大きさに等しいとよく表現されます。)。2つの粒子を高速に限りなく近い速度で衝突させ、ビッグバン直後の状態を再現する実験などをしています。

そのコリメーターは粒子を衝突させるためにまっすぐ進行させるための部品です。

CERNは彼らの研究を通じて色々なものを世に送り出してきました。タッチスクリーンやパソコンで使うマウスは彼らの発明品です。

しかし何といっても現代社会に最もインパクトのある発明は1989年にティム・バーナーズ=リー氏によって考案されたwww(ワールドワイドウェブ)でしょう。この技術によって世界の人々は離れたところにいても情報を共有することが出来るようになりました。

2022年の今、wwwの発明から33年しか経っていませんが、その世界規模の爆発的な普及とともに社会人生活を送ってきた私はコリメーター部品の開発経緯を思い起こすと感慨深いものがあります。(了)

参考文献:

小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)  小学館デジタル大辞泉

https://cds.cern.ch/record/1248908